医療崩壊 Stay Home

こんにちは!メリッサです。

連日新型コロナウイルスの話題でいっぱいですね…
私は本州最北県に住んでいるのですが、その脅威を身近に感じる機会がありました。

この記事では地方でも感じた医療危機について語ります。

2年ほど前、あまりの腹痛で休日診療を受けたとき、内科ではなく婦人科系の原因かもしれないと言われ、検査の結果子宮筋腫があることが発覚した。
すぐに治療や手術が必要なほどではなかったので、年に1度の経過観察をすることになった。

1年経つ頃には段々生理痛がひどくなってきて、痛くて寝込む日まで出てくるようになった。
病院で相談し、ピルを試してみたが効果はなく、それどころかかえってひどくなったりもした。

ロキソニンが手放せない生活になり、生理中は1日4回飲むのが普通。生理ではないときでも痛むので、月の半分以上はロキソニンのお世話になるようになった。

痛み止めを飲めば、寝込むほどの痛みに襲われることはなかったのでそうやってしのいでいたが、昨年の終わりごろ、またその日がやってきた。
あまりの痛みに震えが止まらず、吐き気さえしてくる始末。どうしようもないとわかっていても、救急車で病院に行ってしまった。お騒がせしました…

もう嫌だ、手術をしよう。

それまで診てもらっていた個人病院から、中央病院に紹介状を書いてもらった。MRIを取ってみると、子宮筋腫と子宮腺筋症であることがわかった。

私は未婚で40代になったばかり。
正直に言って、先生は当初手術には乗り気ではなかったように思う。
薬での治療法もある、とか「手術は最終手段だから」という話が多かったし、看護師さんにも、3回目の診察くらいまで「まだ手術希望ですか」と訊かれることが続いた。

私は薬が効きにくい体質で、ロキソニンを飲んでも痛みが治まるまで3時間くらいかかる。
とにかくあの痛みから解放されたい。手術をしてほしい。
私の思いはそれだけだった。

毎回迷わずに頷く私に根負けしたのか、ようやくリュープロレリン注射で生理を止め、筋腫を小さくしながら手術に備えることになった。
不正出血やほてり、吐き気など注射の副作用はあったが、生理がない、痛みに怯えることのない生活はとても快適だ。
手術の日を迎えるのを指折り数える気持ちだった。

注射も4回を数えて副作用も落ち着いてきた頃、手術日が決まり、次回の診察時に術前説明というところまできた。
同じ病気を抱える方の中には、手術が不安だという方も多い。ブログでもたくさんそういう方の思いを読んだ。
私にはそれは全くなかった。手術日が決まって本当に嬉しかった。

ところが、術前説明を受けるはずの1週間前、ついに新型コロナウイルスの感染者が出てしまった。しかも県内初のクラスターだ。
地域の感染症指定病院は中央病院ひとつしかない。

手術の延期をお願いしないといけないな、でももともと先生は乗り気ではなかったのに、延期なんて言いにくい…と思っていたところ、診察日前日に病院の方から電話があった。

手術は延期。毎月の診察と注射はする。とのことだった。

クリスチャンの私は神様の働きを感じた。
私は自分から話を切り出すのがとても苦手だ。しかも、何とか手術までこぎつけたのに延期をお願いするなんてできそうにない、と思っていたところに、向こうから連絡がくるなんて!
感謝しつつ、当日を迎えた。

中央病院はその名の通り地域の中核病院なので、いつもとても混んでいる。私の診察は午後からだけれど、午前中の予約患者さんがまだいることなんてざらにある。
そういう病院なのに、信じられないくらい空いていた。婦人科なのに、受付で当然のように渡される体温計。コロナウイルスの影響を感じる。

手術は無期限延期だと言われた。
新型コロナウイルスの影響で、機材が足りなくなってきているそうだ。世界中で必要なため、価格が高騰しているのだと聞いた。

病院のスタッフさんがマスクをしていなかったりすると、すぐに投書や苦情が来るとも聞いた。とても悲しいことだと思う。医療関係者の皆さんは悪くないのに…

私の注射は来月まで予約してある。今のところ、それは予定通り受けられる。それ以降は全くわからない。
手術をしてもいい、ということになれば、すぐ翌週でもできるから、と先生は言ってくれた。

いつも混んでいる病院だから、先生とこうしてゆっくりお話をしたことはなかった。
でも外来も制限しているので時間に余裕があるからか、こうして病院の実情を聞くことができてよかったと思う。

医療崩壊についての報道を見ても、どこか他人事だった。
自分の身に起きるとは思いもしなかった。

でも、これが現実なのだ。
「優先度」によって患者さんを扱わなければならなくなっているのだ。病院に機器が足りなくなる事態が起きているのだ。
医療の現場の方たちは、どんな気持ちでいるだろう。

先日の晴一さんのnoteの感想にも書いたが、私は「人の気持ちを察する」とか「人の気持ちになって考える」ことが大の苦手だ。
でも、そんな私だけれど。

治療に「優先順位」をつけなければいけないなんて、医療従事者の方たちはとてもつらいのではないかと思う。

だから、今は、Stay Home.が大切なんだと思う。
連日言われているように、それが確かに地域を、社会を守ることにつながっていくのだろう。

こういう状況になって、改めて何事もない日常の大切さに気づかされている。

私は人と関わるのが致命的に苦手で、できれば誰とも関わらずに生きていきたいと思っているので外出自粛については我慢できないことはない。逆に感謝なくらいだ。

でも、今満開を迎えている桜
弘前ほどではないが、私の地元もなかなかの桜の名所で、毎年楽しみにしている。それが見られないのは残念だ。
1日中マスクをするのは息苦しいし、しょっちゅう手を洗うことや消毒も、手荒れの酷い身としてはつらい。

日々の小さなこと、今まで当たり前にあったものが、とても大切だったことに気づかされた。
神様に感謝。

これが1日も早く終息し、世界の方々が「普通の日常」を楽しむことができますように。Amen.

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